気候と民族衣装デール

ナムハイ トゥルトグトフ

気候と民族衣装デール

モンゴルでは冬と夏の気温差は約100度になり、地球上でもめずらしい地域の一つです。また日中の気温も大きく変動し、朝晩との寒暖差は10-20度になります。このような天候の特徴があり、衣服を調節することは旅行者には簡単ではありません。

[デール]
モンゴル人は旅をする時には必ずデールを持っています。デールは体に掛ける毛布、体の下に敷くマット、日陰のない場所ではシェードになります。また女性は野外で、着替えたり、トイレに行きたい時、デールで隠すことができます。朝晩急に寒くなった時にはデールを着ます。デールはモンゴルの地方の草原、気候には一番便利な服です。デールはゆったりと余裕があるのがいいのです。余裕のあるデールは厚手でなくても、体とデールの間にできる暖かい空気で体を温めることができます。デールより厚手でもきつい服は寒く、薄手でも余裕があるデールは寒さを感じないという特徴があります。デールという魔法のような服を旅行者は草原に向かう前に買って行くといいでしょう。

[風]
モンゴルは風の国です。なぜならモンゴルは国土の北側、南側より最小でも800メートル高い高原にあるからです。モンゴルの平均標高は海抜1580メートルです。ユーラシア大陸の広い平原でモンゴルのような高地は他にはチベット周辺になります。乾燥した高原なので空気は薄く、風が強く、空は抜けるような青さです。北側のロシアのシベリアは低地で湿潤な地域、南側の中国の多くの地域も中央アジア高原より低くなります。中国とロシアの上空から移動している雲は、モンゴル高原を通り過ぎることができず、その場で雨となって降り注ぎます。北の氷の海の周辺から吹き上げられた雲の一部がモンゴルで雨になります。さらに標高の高い土地が周辺にないので、モンゴルは通り抜ける風の国なのです。

 
[砂埃]
風が強く、乾燥しているので砂埃が多くなります。旅行者にとっては、乾燥した風、砂埃に慣れるのは簡単ではありません。砂埃があるとコンタクトレンズではトラブルが多いので、メガネがいいでしょう。

[紫外線]
モンゴル人は太陽の紫外線で体調が悪くなると、「ナラシフ、紫外線で中毒になる」と言います。
遊牧民が日光から害を受けにくいのは、保護するための浅黒い皮膚の色素を体内に多く持っているからです。肌の色が濃いほど保護効果が高くなると言われています。

しかし、アジア人でも色白の人は、肌を守るために日焼け止めを塗る必要があります。天候の様子を見て、曇りがちの涼しい日は塗りませんが、埃も考慮して塗ることが大切です。埃が多い日に日焼け止めを使うと顔に埃がついて不快に感じます。朝は湿度があり風も少ないので日焼け止めを塗っても大丈夫ですが、午後日差しが出て乾燥してくると埃がふえるかもしれません。そのような時は、サングラスやスカーフで顔を日差しから守るといいでしょう。紫外線から守るために、UVカットと書かれているメガネやクリームが適しています。

[雷]
モンゴルでは暖かい季節、6-10月の間に、雷を伴う豪雨で落雷による人や家畜の被害が出ることが少なくありません。草原では都会のような避雷針がないので、ゲルの煙突、馬や馬に乗っている人、羊の群などに雷が落ちることがあります。稲光が見える時は、孤立した木や柱、電柱などの周囲は危険です。
馬に乗っている時は馬から降り、車に乗っている時は車を止めて、雨がやむのを待ちます。ゲルにいれば煙突をしまい、テントの中にいれば杭をしっかり埋め込み、電化製品や携帯電話の電源を切るなど、危険がないようにします。
雷が落ちる時は、まず光が見えて、それから雷鳴が聞こえます。音は空気中を毎秒330メートルほどの速さで周囲20-35キロメートルの空間に広がります。雷がどのくらい近いのかを知るために、光が見えた後、何秒で雷鳴が聞こえるかを数えます。例えば、一秒後なら400メートル、二秒後なら700メートル、三秒後なら1キロメートルと計算します。

 

299-318 toot, Khan-uul district 20th khoroo Ulaanbaatar, Mongolia | [email protected] | +(976)8072-8055

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