ヘルレン川
ヘルレン川は首都ウランバートルからは北東へ180キロメートルほど離れた、ヘンティー山脈南麓のハン・ヘンティー厳正保護区内にある、チンギス・ハンの生まれ故郷とされるボルハン・ハルドン(ブルカン山)の近くに発する。この地域は、太平洋へ流れる川(ヘルレン川)と北極海へ流れる川(トーラ川)の分水嶺でもある。
ヘルレン川は山地を南へ下った後、東へ向けてヘンティー県とドルノド県を流れ、モンゴル東部草原地帯を貫く。流域の主な町には、ヘンティー県の県都ウンドゥルハーン、ドルノド県の県都チョイバルサンがある。ドルノド県を出て中国領に入り、内モンゴル自治区のフルンボイルを流れてフルン・ノール(呼倫湖)に流入している。フルン・ノールには、後述の通り一部の時期を除いて流出口はない。中国領内での長さは164キロメートルになる。
ヘルレン川は、内陸の草原地帯を流れる川の多くと同様に流量が少なく、一年の中で断流している時期もある。